40. 忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで / 平兼盛(たいらのかねもり)
(読み)しのぶれど いろにいでにけり わがこいは ものやおもうと ひとのとうまで
(訳)人に知られないように隠してきたけれど、私の恋心は顔色に出てしまったようです。恋に悩んでいるでしょうかと人から尋ねられるほどに。
(解説)
・960年村上天皇の「天徳内裏歌合わせ」で「しのぶ恋」で詠まれた。壬生忠実(41恋すてふ)と対決し、こちらの「忍ぶれど」が勝った。
(作者)平兼盛(たいらのかねもり)。(平清盛とは関係ない)。三十六歌仙の一人。光孝天皇(15きみがため)のひ孫の子。