45. あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな / 謙徳公 – 百人一首note

45. あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな / 謙徳公

45. あはれとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな / 謙徳公(けんとくこう)

(読み)あわれとも いうべきひとは おもおえで みのいたずらに なりぬべきかな

(訳)かわいそうだと言ってくれそうな人も思い浮かばないまま、私はきっとこのままむなしく死んでしまうのだろうなあ。


(作者)謙徳公(けんとくこう)。藤原伊尹(ふじわらのこれただ)。

藤原兼家の兄。右大臣・藤原師輔(もろすけ)の子。貞信公(藤原忠平)(26「小倉山」)の孫。藤原義孝(50「君がためお」)の父。

娘の懐子(かねこ)が生んだ皇子が65代・花山天皇となった。つまり花山天皇の祖父。円融天皇の摂政。和歌所の別当として『後撰集』の編纂を統括した。