14. みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆえに 乱れそめにし 我ならなくに / 河原左大臣 – 百人一首note

14. みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆえに 乱れそめにし 我ならなくに / 河原左大臣

(モジズリ)

14. みちのくの しのぶもぢずり 誰ゆえに 乱れそめにし 我ならなくに / 河原左大臣

(読み)みちのくの しのぶもじずり たれゆえに みだれそめにし われならなくに / かわらのさだいじん

(訳)陸奥(東北の東半分)・しのぶ地方のしのぶもじずりの乱れ模様のように、誰のせいで思いが乱れ始めてしまったのでしょう。私ではなくあなたのせいですよ。


(解説)
・信夫(しのぶ)地方・・今の福島県

・しのぶもじずり・・染め物


(作者)河原左大臣(かわらのさだいじん)。源融(みなもとのとおる)。

52代・嵯峨天皇の第12皇子。臣籍降下して源姓になる。河原院という大邸宅に塩釜の地を模して海水を汲む。光源氏のモデルの1人とも言われる。

宇治に別荘を作ったが、これが後の平等院となる。

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「モジズリ」は「ネジバナ」の別名。東北地方の信夫郡(しのぶぐん)で作られていた織物、「信夫捩摺り(しのぶもじずり)」のよじれた模様と、花のつき方が似ているところから「モジズリ」と名付けられた。