48. 風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな / 源重之(みなもとのしげゆき)
(読み)かぜをいたみ いわうつなみの おのれのみ くだけてものを おもうころかな
(訳)あまりに風が激しいので岩を打つ波が砕け散るように、私の心もくだけて思い悩んでいるこの頃よ。
(解説)
・「風をいたみ」・・あまりに風が激しいので
(作者)源重之(みなもとのしげゆき)。56代清和天皇のひ孫。63代冷泉天皇に仕えた。三十六歌仙の一人。地方官を歴任し、最後は陸奥国で没した。日本全国を旅して歌を詠んだ。