93.世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも/鎌倉右大臣 – 楽しく百人一首

93.世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも/鎌倉右大臣

93.世の中は常にもがもな渚こぐ あまの小舟の綱手かなしも/鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)

よのなかは つねにもがもな なぎさこぐ あまのおぶねの つなでかなしも

(訳)世の中がずっと変わらないでいてほしい。海辺近くで漁師の小さな船の引き綱を引いている姿は、しみじみといとおしく感じられるなあ。


(作者)鎌倉右大臣(かまくらのうだいじん)。源実朝(みなもとのさねとも)。12才で鎌倉幕府3代将軍となる。父源頼朝、母北条政子、兄源頼家。

歌人。藤原定家が和歌を教える。歌集「金塊和歌集」を残す。28才で甥の公卿に暗殺される。