百人一首・枕詞(まくらことば)
(2)白妙の 衣
(3)あしびきの 山
(4)白妙の 富士
(17)ちはやぶる 神
(33)ひさかたの 光
(76)ひさかたの 雲居
百人一首の学びメモ
・百人一首の参考本
管理人が参考にしている百人一首の本を紹介します。(以下リンク先は感想)
<百首全部の解説あり>
・『まんが百人一首大辞典』
・『マンガで楽しむ古典 百人一首』
・『わたしたちの古典 百人一首』
・『原色小倉百人一首』
<その他>
・漫画『うた恋い。』『うた変』
・『もしも紫式部が大企業のOLだったなら』
・漫画『ちはやふる』全50巻
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百人一首全部を一首ずつ丁寧に解説してくれています。まんがなので分かりやすく、初心者の私の入門編の本としてぴったりでした。
小学生向けなのでフリガナが打ってあるのもありがたいです。(読み方をネットで調べるのは時間がかかるもので。)
内容はかなり充実しているので、大人の学び直しにもいい一冊だなと思います。
オールカラーなのもグッド。歌の意味の解説や、語句の説明、作者についてなど情報たっぷりです
本の中身はこんな感じ。↓↓ 見開きで1首ずつ説明があります。
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『まんが百人一首大辞典』
こちらも一首ずつ、百首すべての解説があります。右半分にマンガ、左半分のページに解説が載っているという感じです。
歌の解釈だけではなく、その歌人についてとか時代背景などさらに詳しい解説があるのでより深い学びになります。
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『マンガで楽しむ古典 百人一首』
※楽天では中古書籍のみ販売のようです。Amazonには新品・紙の書籍版あるかも。
マンガと文章で分かりやすく、一首ずつ、百首全ての解説があります。特に歌人についての情報が詳しいなと感じます。
歌人の絵がなにげにその人の特徴を表しているのがいい感じ。(音楽にも長けている人なら琴を弾いてる絵だったりする。)
表紙はハードカバーです。
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『わたしたちの古典 百人一首』
これは詳しい品詞の解説があったので買いました。すべての和歌を単語ごとに区切って言葉の品詞を解説してくれています。
それぞれの歌に合わせた写真もきれいです。
それから表紙カバーに切れ目が入っていて、下の本の色が月に見えるようになっている仕掛けが素敵だなあと思いました。すごく凝ってる。。本として装丁が美しいなと思いました。
それから歌人の家系図もいいですね。歌人同士のつながりが分かるので楽しいです。
CD音声も付いてたのもよかったです。
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原色小倉百人一首〔朗詠CD付〕 (シグマベスト) [ 鈴木日出男 ]
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『原色小倉百人一首(CDなし)』
好きなんですよね、この作品。情緒があって。グッときます。報われない恋とか切ない。。
百人一首にまつわる短編集の漫画でいろんなお話、いろんな歌が載っていて、どの話も素敵です。。
※「うたこい」と「うたへん」があって、『うた恋い』は普通の漫画で、『うた変(うたへん)』は同じシチュエーションで4コマ漫画になってます。
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フルカラー版 超訳百人一首 うた恋い。 1
もし紫式部が現代に生きるOLだったら・・というコミックエッセイです。
現代で言うならこんな感じかな?という置き換えがおもしろく、全体的にコミカルで笑える感じです。
百人一首の歌は全部ではありませんが主要な歌はたくさん出てきます。フフっと笑いながら歌を学べてよかったです。
(※さらに、これとは別に「大鏡編」のバージョンもあるようです。表紙がよく似ているのでご注意を。「通常編」は紫式部がスカート、「大鏡編」はパンツスーツです。)
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『もしも紫式部が大企業のOLだったなら』
私が「百人一首」についてもっと知りたいな~と思ったきっかけのマンガです。競技カルタ部のお話。アツくて青春!を感じるお話です。
マンガは全50巻とかなりのボリュームですが、面白いので読みだしたら止まりません。全巻そろえちゃいました。
百人一首の歌の中身についても解説が時々出てくるので重宝しています。(登場人物でいうとかなちゃんとか、しのぶちゃんが出てくるパートは、歌の中身や意味について教えてくれる場面が多いので好きです。)
アニメになったり、広瀬すずちゃん主演で映画化にもなりました。しのぶちゃんがめっちゃしのぶちゃんでした。よかったです(松岡 茉優(まゆ)さん)。マッケンユーの新もよかったな。
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映画『ちはやふる』上の句(AmazonPrime)
百人一首【五十音順】歌全部版 歌一部版
あ い う え お か き く け こ
さ し す せ そ た ち つ て と
な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ
ま み む め も や ゆ よ わ
2024年大河ドラマ『光る君へ』 × 百人一首
・紫式部(吉高 由里子さん)
57「めぐりあひて見しやそれともわかぬまに 雲がくれにし夜半の月かな」
・清少納言(ファーストサマーウィカさん)
62「夜をこめて鳥のそら音ははかるとも よに逢坂の関は許さじ」
・和泉式部(泉 里香さん)
56「あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今一たびの逢ふこともがな」
・大納言公任(藤原公任)(町田 啓太さん)
55「滝の音は耐えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞こえけれ」
・赤染衛門(凰稀(おうき)かなめさん)
59「やすらはで寝なましものを小夜ふけて かたぶくまでの月を見しかな」
・儀同三司母(板谷 由夏さん)
54「忘れじの行く末まではかたければ 今日を限りの命ともがな」
・右大将道綱母(財前 直見さん)
53「 嘆きつつ独りぬる夜の明くる間は いかに久しきものとかは知る」
・大弐三位(藤原 賢子)(南 沙良さん)
58「有馬山いなの笹原風吹けば いでそよ人をわすれやはする」
・三条院(居貞(いやさだ)親王)(木村 達成さん)
68「心にもあらで憂世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな」
・左京大夫道雅(藤原 道雅)(福崎 那由他さん)
63「今はただ思ひたえなむとばかりを 人づてならでいふよしもがな」
・清原元輔(大森 博史さん)
42「契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波超さじとは」
勅撰和歌集について
・「勅撰(ちょくせん)和歌集」とは、天皇や上皇の命によりまとめられた公式の和歌集のこと。
・百人一首はそれまでの勅撰和歌集10冊の中から選ばれている。
・飛鳥時代の天智天皇から鎌倉時代の順徳院まで、約600年の間に歌われた名歌が収められている。
・百人一首には『古今和歌集』から選ばれた歌が一番多く、24首選ばれている。
平安前期 | 905 | 01 | 古今和歌集 (24) | こきん |
951 | 02 | 後撰和歌集 (7) | ごせん | |
平安中期 | 1005 | 03 | 拾遺和歌集 (11) | しゅうい |
1086 | 04 | 後拾遺和歌集 (14) | ごしゅうい | |
平安後期 | 1127 | 05 | 金葉和歌集 (5) | きんよう |
1151 | 06 | 詩歌和歌集 (5) | しか | |
平安末期 | 1187 | 07 | 千載和歌集 (14) | せんざい |
鎌倉時代 | 1205 | 08 | 新古今和歌集 (14) | しんこきん |
1235 | 09 | 新勅撰和歌集 (4) | しんちょくせん | |
1251 | 10 | 続後撰和歌集 (2) | しょくごせん |
百人一首・同じフレーズ
・わが衣手~つつ
(1) 秋の田の仮庵の庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
(15)君がため春の野に出でて若菜つむ わが衣手に雪は降りつつ
・ひとりかも寝む
(3)あしびきの山鳥の尾のしだり尾の 長々し夜をひとりかも寝む
(91)きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
・心も知らず
(35)人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける
(80) ながからむ心も知らず黒髪の みだれて今朝はものをこそ思へ
・ものをこそ思へ
(49)みかきもり衛士のたく火の夜は燃え 昼は消えつつものをこそ思へ
(80) ながからむ心も知らず黒髪の みだれて今朝はものをこそ思へ
・夜半の月かな
57. めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな / 紫式部
68. 心にも あらで憂世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな / 三条院
・さ夜ふけて
59. やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて かたぶくまでの 月を見しかな / 赤染衛門
94. み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣打つなり / 参議雅経
・名こそおしけれ
65. 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ / 相模
67. 春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ / 周防内侍
・秋の夕暮れ
70. さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこも同じ 秋の夕暮れ / 良暹法師
87. 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕暮れ / 寂蓮法師
1. 秋の田の仮庵の庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ / 天智天皇
あきのたのかりほのいおのとまをあらみ わがころもではつゆにぬれつつ(てんじてんのう)
(意味)
秋の田の仮小屋の屋根の編み方が粗いので、袖が夜露に濡れ続けている。
(解説)
秋の借り入れは年間で一番大切な行事。農民の辛苦を思いやる天皇の慈悲深さを表すとも言われている。
しかしこの歌は天皇本人ではなく元は農民の歌とも言われている。万葉集の作者不明歌で「秋田刈る仮庵を作り我が居れば 衣手寒く霜そ置きにける」が元の歌。
晩秋のわびしい静寂さを美と捉えた歌。言外に静寂な余情を持っているとして定家はこの歌を「幽玄体」の例としてあげた。
(語句)
・かりほ・・仮庵(かりいお)、仮に作った粗末な小屋
・〇〇を~み・・〇〇が~なので。理由。
苫をあらみ⇒苫が粗いので
・衣手(ころもで)・・そで
・つつ・・反復、継続の接続助詞。
(作者)38代天智天皇(626-672) 。享年46才。中大兄皇子。「万葉集」を代表する歌人の1人。
父は34代舒明天皇、母は35代皇極(37斉明)天皇。
大化の改新をすすめ中央集権の国家を作った。近江令の制定、戸籍づくり、水時計。
近江神宮は天智天皇が祀られているため「競技かるたの殿堂」となっている。
・『万葉集』天智天皇の歌
香具山(かぐやま)は畝傍(うねび)を愛(を)しと耳梨(みみなし)と相(あひ)あらそひき 神世(かみよ)より かくにあるらし
古昔(いにしへ)も然(しか)にあれこそ うつせみも嬬(つま)をあらそふらしき
(訳:香具山は畝傍山を妻にしようとして耳梨山と争った。神代からそうであった。昔からそうだったからいまでも妻を奪い争っている。)