百人一首・枕詞(まくらことば)
(2)白妙の 衣
(3)あしびきの 山
(4)白妙の 富士
(17)ちはやぶる 神
(33)ひさかたの 光
(76)ひさかたの 雲居
百人一首の学びメモ
百人一首【五十音順】歌全部版 歌一部版
あ い う え お か き く け こ
さ し す せ そ た ち つ て と
な に ぬ ね の は ひ ふ へ ほ
ま み む め も や ゆ よ わ
勅撰和歌集について
・「勅撰(ちょくせん)和歌集」とは、天皇や上皇の命によりまとめられた公式の和歌集のこと。
・百人一首はそれまでの勅撰和歌集10冊の中から選ばれている。
・飛鳥時代の天智天皇から鎌倉時代の順徳院まで、約600年の間に歌われた名歌が収められている。
・百人一首には『古今和歌集』から選ばれた歌が一番多く、24首選ばれている。
平安前期 | 905 | 01 | 古今和歌集 (24) | こきん |
951 | 02 | 後撰和歌集 (7) | ごせん | |
平安中期 | 1005 | 03 | 拾遺和歌集 (11) | しゅうい |
1086 | 04 | 後拾遺和歌集 (14) | ごしゅうい | |
平安後期 | 1127 | 05 | 金葉和歌集 (5) | きんよう |
1151 | 06 | 詩歌和歌集 (5) | しか | |
平安末期 | 1187 | 07 | 千載和歌集 (14) | せんざい |
鎌倉時代 | 1205 | 08 | 新古今和歌集 (14) | しんこきん |
1235 | 09 | 新勅撰和歌集 (4) | しんちょくせん | |
1251 | 10 | 続後撰和歌集 (2) | しょくごせん |
百人一首・同じフレーズ
・わが衣手~つつ
(1) 秋の田の仮庵の庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
(15)君がため春の野に出でて若菜つむ わが衣手に雪は降りつつ
・ひとりかも寝む
(3)あしびきの山鳥の尾のしだり尾の 長々し夜をひとりかも寝む
(91)きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
・心も知らず
(35)人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける
(80) ながからむ心も知らず黒髪の みだれて今朝はものをこそ思へ
・ものをこそ思へ
(49)みかきもり衛士のたく火の夜は燃え 昼は消えつつものをこそ思へ
(80) ながからむ心も知らず黒髪の みだれて今朝はものをこそ思へ
・夜半の月かな
57. めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな / 紫式部
68. 心にも あらで憂世に ながらへば 恋しかるべき 夜半の月かな / 三条院
・さ夜ふけて
59. やすらはで 寝なましものを さ夜ふけて かたぶくまでの 月を見しかな / 赤染衛門
94. み吉野の 山の秋風 さ夜ふけて ふるさと寒く 衣打つなり / 参議雅経
・名こそおしけれ
65. 恨みわび ほさぬ袖だに あるものを 恋に朽ちなむ 名こそ惜しけれ / 相模
67. 春の夜の 夢ばかりなる 手枕に かひなく立たむ 名こそ惜しけれ / 周防内侍
・秋の夕暮れ
70. さびしさに 宿を立ち出でて ながむれば いづこも同じ 秋の夕暮れ / 良暹法師
87. 村雨の 露もまだひぬ まきの葉に 霧たちのぼる 秋の夕暮れ / 寂蓮法師
◆百人一首作者の親子関係など
12「あまつかぜ」 父 僧正遍照
21「今こむと」 息子 素性法師
22「吹くからに」 父 文屋康秀
37「白露に」 息子 文屋朝康
25「名にしおはば」 父 三条右大臣
44「逢ふことの」 息子 中納言朝忠
26「小倉山」 曾祖父 貞信公(藤原忠平)
51「かくとだに」 ひ孫 藤原実方朝臣
27「みかの原」 曾祖父 中納言(藤原)兼輔
57「めぐりあいて」 母 紫式部
58「有馬山」 娘 大弐三位
30「有明けの」 父 壬生忠岑
41「恋すてふ」 子 壬生忠見
36「夏の夜は」 曾祖父 清原深養父
41「契りきな」 父 清原元輔
62「夜をこめて」 娘 清少納言
45「あはれとも」 祖父 謙徳公(藤原伊尹)
50「きみがため」 父 藤原義孝
(62清少納言とやりとり 息子 藤原行成)
49「みかきもり」 祖父 大中臣能宣朝臣
61「いにしへの」 孫 伊勢大夫
55「滝の音は」 父 大納言公任
64「朝ぼらけ 宇治の」 息子 権中納言定頼
56「あらざらむ」 母 和泉式部
60「大江山」 娘 小式部内侍
71「夕されば」 祖父 大納言経信
74「憂かりける」 父 源俊頼朝臣
85「夜もすがら」 子 俊恵法師
76「わたのはら こ」 祖父 藤原忠道
95「おほけなく」 父 前大僧正慈円
91「きりぎりす」 孫 藤原義経
79「秋風に」 父 藤原顕輔
84「長らへば」 息子 藤原清輔
83「世の中よ」 父 藤原俊成
97「来ぬ人を」 息子 藤原定家
99「人もをし」 父 後鳥羽院
100「ももしきや」 息子 順徳院
梨壺(なしつぼ)の5人
• 清原元輔 (42「契りきな」)→清少納言(62「よをこめて」)の父
• 大中臣能信(おおなかとみのよしのぶ)→伊勢大輔(61「いにしえの」)の祖父
• 源順(みなもとのしたごう)→三十六歌仙のひとり
• 紀時文(きのときぶみ)→紀貫之 (35「人はいさ」)の息子
• 坂上望城 (さかのうえのもちき)
「梨壺の五人」天暦5年村上天皇の命により、昭陽舎に置かれた和歌所の寄人(よりうど)。
昭陽舎の庭には梨の木が植えられていたことから梨壺と呼ばれた。
『万葉集』の解読、『後撰和歌集』の編纂などを行った。
蔵人頭(くろうどのとう)・・天皇の秘書。殿上の事務一切を取り仕切る激務。
エリートコースの重大な通過点。後に出世しやすい。
定員は2名。
近衛・このえ(内裏の警備の武官)と弁官・べんかん(文書の文官)から1人ずつ選ばれる。
• 頭中将(とうのちゅうじょう)• • 近衛中将(このえちゅうじょう)を兼任する蔵人頭。
在原業平、藤原斉信(ただのぶ)など。容姿端麗の華のある感じ。
• 頭弁(とうのべん)• • 弁官を兼任する蔵人頭
藤原行成など