80. ながからむ 心も知らず 黒髪の みだれて今朝は ものをこそ思へ / 待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)
(読み)ながからん こころもしらず くろかみの みだれてけさは ものをこそおもえ
(訳)末長く愛し続けようというあなたの気持ちが本当か分からず、お別れした今朝は、黒髪が乱れるように心が乱れて、もの思いに沈んでいます。
(解説)
・「後朝(きぬぎぬ)の歌」に対する返歌。
・ながからむ・・末永く愛し続けようという。
(作者)待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)。院政期歌壇の代表女性歌人。
鳥羽天皇の皇后、崇徳院(77)と後白河上皇の母である待賢門院璋子(しょうし)に仕え、堀河(ほりかわ)と呼ばれた。