95. おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に すみぞめのそで / 前大僧正慈円 – 百人一首note

95. おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に すみぞめのそで / 前大僧正慈円

(比叡山延暦寺 東塔)

95. おほけなく うき世の民に おほふかな わがたつ杣に すみぞめのそで / 前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん)

(読み)おおけなく うきよのたみに おおうかな わがたつそまに すみぞめのそで

(訳)分不相応ではあるけれど、辛いこの世を生きる人々に覆いかけたいものだ。私が住みはじめた比叡山での仏の祈りを。

(解説)
・世の人のために仏の加護を願う心


(作者)前大僧正慈円(さきのだいそうじょうじえん)。父は藤原忠通(76「わたのはら こ」)。兄は九条兼実(くじょうかねざね)。

歴史書『愚管抄』の作者。14歳で出家し、天台座主(てんだいざす・比叡山延暦寺の最高僧。天台宗一門の首長)に四度なる。