20. わびぬればいまはた同じ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ/元良親王 – 楽しく百人一首

20. わびぬればいまはた同じ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ/元良親王

20. わびぬればいまはた同じ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ/元良親王(もとよししんのう)

わびぬれば いまはたおなじ なにわなる みをつくしても あわんとぞおもう

(訳)逢うことができず辛いので今となってはもうどうなっても同じこと。難波潟にある澪標のように、身を尽くしても逢いたいのです。

(解説)59代宇多上皇の后、京極御息所(きょうごくのみやすどころ)との人目を忍ぶ恋の歌。


(作者)元良親王(もとよししんのう)。57代・陽成院(13「つくばねの」)の第一皇子だが皇位はつげなかった。「いみじき色好み」(プレイボーイ)、「一夜巡りの君」とも呼ばれた。

『大和物語』などに親王の逸話が伝わる。