73. 高砂の尾の上の桜咲きにけり 外山の霞立たずもあらなむ/前中納言匡房(さきのちゅうなごんまさふさ)
(読み)たかさごの おのえのさくら さきにけり とやまのかすみ たたずもあらなん
(訳)高い山の峯に桜が咲きました。里山のかすみよ、どうか立たないでおくれ、あの桜が隠れてしまうから。
(解説)
・内大臣、藤原師通(もろみち)の別荘での宴で詠まれた。
・景色に奥行きを感じるのは、中国の詩や水墨画で見られる表現で、漢学者である匡房ならではの作品。
(作者)前中納言匡房(さきのちゅうなごんまさふさ)。大江匡房(おおえのまさふさ)。
漢学者。後三条・白河・堀河3代の天皇に仕えた。『江談抄(ごうだんしょう)』(漢文体の説話集)の作者。
大江匡衡(まさひら)、赤染衛門59「やすらはで」2人のひ孫。
大江広元(ひろもと)の曾祖父にあたる。
広元は鎌倉幕府・源頼朝の側近。公文所(→政所)の別当。
(石ノ森日本史 8巻p133)
大江匡衡(まさひら)=赤染衛門
|
〇
|
〇
|
大江匡房(まさふさ)73「たかさごの」
|
〇
|
〇
|
大江広元(ひろもと)源頼朝の側近。公文所(→政所)別当。
|
~
~
|
毛利元就(もうりもとなり)