42. 契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波超さじとは/清原元輔 – 楽しく百人一首

42. 契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波超さじとは/清原元輔

42. 契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波超さじとは/清原元輔(きよはらのもとすけ)

(読み)ちぎりきな かたみのそでを しぼりつつ すえのまつやま なみこさじとは

(訳)約束しましたよね。涙にぬれた袖を絞りながら。末の松山を波が決して越さないように2人の愛も変わらないと。

(解説)
・末の松山・・宮城にある松の名所。

・869年の貞観(じょうがん)地震の際も、波は末の松山を越えなかった。

・作者の清原元輔が代理で詠んだ。

・古今集の「君をおきて あだし心を わがもたば 末の松山 浪もこえなむ」をもとにした。


(作者)
清原元輔(きよはらのもとすけ)(908~990)。清少納言(62「夜を込めて」)の父。清原深養父( 36「夏の夜は」)の孫。

「後撰集」をまとめた「梨壺の五人」のうちの一人。三十六歌仙の一人。