41. 恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか/壬生忠見(みぶのただみ)
こいすちょう わがなはまだき たちにけり ひとしれずこそ おもいそめしか
(訳)恋をしている私のうわさは早くも広まってしまいました。誰にも知られないように心の中で思い始めたばかりなのに。
(解説)
・960年・天徳内裏歌合わせで40「しのぶれど」と対決した。摂津からはるばる都にやってきた。
(作者)
壬生忠見(みぶのただみ)。摂津国の下級役人。30「有明の」の壬生忠岑が父。
父子ともに三十六歌仙。